浄土真宗本願寺派の僧侶、宇佐美嘉浩(法名釋嘉心)がみじかに起こったこと、感じたこと、思ったこと等
みじかくお話するコーナーです。みじかな法話(法話でないこともあります)
宇佐美 嘉浩(うさみよしひろ)真光寺衆徒 1968年広島県生まれ ダンスはおどれません。
人身(にんじん)受けがたし今すでに受く 仏法(ぶっぽう)聞きがたし今すでに聞く(礼讃文:三帰依文)
『お寺には掲示板があります。
たまたま通りかかったお寺の掲示板に貼りだされた、とある標語を読んでお味わいさせて頂いていますと、通りかかられたどこかのお爺ちゃまが、その標語を見られて・・・しばらくして・・・”なんのこっちゃ!?”と言われてそのまま去って行かれたのです。
それ以来、いろんな所で色々な標語を見るたびに、その時の光景とそのお爺ちゃまの”なんこっちゃ!?”というセリフが頭を駆け巡るのです。(涙)』
とあるお寺の掲示板の標語です。
”欲深き人の心と 降る雪は 積もりにつれて 道をわすれる”
2022年12月下旬、久しぶりに雪化粧に包まれました。またお寺までの道のりを久しぶりに雪を踏みしめながら歩いたように思います。ギュギュっと踏みしめると何とも言えない感触です。片栗粉の様でもあります(笑)
雪が積もったと言いましても何センチかです。有り難い事に歩道が雪で覆われ、道がわからなくなる程ではありません。雪深い町では色々な雪対策がなされ、特に道(道路)がわからなくならない様に、東北地方では道沿いに等間隔で4mから5m程のポール(1mごとに印付き)が立てられていたのが印象的でした。また山口県の山口市から萩市につながる道路のガードレールはオレンジ色で・・・これって雪対策!?と不思議に思った事を思い出しました。
この私の”欲”(煩悩)もいつも雪の様に降り積もっています。やむこともなく、どんどん降り積もります。
怒り・腹立ち・そねみ・ねたむ心が、どんどん降り積もっていきます。更にいつも自分中心でしか物事を見られない私、自己中心でしか生きられない私、道に迷い右往左往する私であります。
”そんなことはわかっていますよ”と仏さまは、こんな”煩悩まみれな私”と承知した上で、わかった上で”あなたを救わずにはおれない”と、道しるべとなり、この私の命の上に立って下さっています。どうぞ皆さま今年もお念仏と共に”お浄土への人生”を歩んで参りましょう。
称名 2023年1月
写真:真光寺境内雪景色
車を運転する時やお寺での境内の掃除、寺務仕事など、日々”ラジオ”を聞くことが多い私。
天気予報や道路交通情報、ニュースや音楽、あらゆる情報が豊富でよく聞く様になりました。
その日も某ラジオ局を聞いていました。しばらくすると”クイズコーナー”になり、問題が出題されました。
(司会者)問題です・・・
”他人の力をあてにする事をなんていう?”・・・
(回答者)
”他力本願”・・・・
(司会者)
ピンポーン!〇!正解です!
(私)
えっ!?
その日も某ラジオ局で野球実況を聞いていました。しばらくすると実況の方と解説者の方の話になりました。
(実況)このままの引き分けでは、胴上げ(優勝)は難しい状況になりますね・・・
(解説者)そうですね!・・・やはり勝利して自力で優勝をもぎ取って欲しいですね!・・・
他球場の○○チームが負けてくれれば、胴上げ(優勝)出来るんですけどね・・・
他力本願ではだめですからねえ・・・・。
(私)えっ!?
他力本願(本願力)とは:この私を救わずにはおれない、この私をお浄土に往生させるべく仏さまの願いであります。
称名 2023年1月
写真:福岡天神地下街
過去のみじかな法話 2020年7月号
過去のみじかな法話 2020年9月号
過去のみじかな法話 2020年10月号
過去のみじかな法話 2020年12月号
過去のみじかな法話 2021年2月号
過去のみじかな法話 2021年4月号
過去のみじかな法話 2021年5月号
過去のみじかな法話 2021年6月号
過去のみじかな法話 2021年9月号
過去のみじかな法話 2021年10月号
過去のみじかな法話 2021年11月号
過去のみじかな法話 2022年2月号
過去のみじかな法話 2022年4月号
過去のみじかな法話 2022年6月号
過去のみじかな法話 2022年7月号
過去のみじかな法話 2022年10月号
過去のみじかな法話 2022年11月号
過去のみじかな法話 2023年1月号
過去のみじかな法話 2023年3月号
過去のみじかな法話 2023年5月号
過去のみじかな法話 2023年7月号
過去のみじかな法話 2023年10月号
過去のみじかな法話 2023年12月号
過去のみじかな法話 2024年4月号
過去のみじかな法話 2024年7月号